企業経営アドバイザーってどんな資格?仕事は?中小企業診断士へのステップに!
目次
企業経営アドバイザーの難易度は?
過去の合格率・合格者数推移
創設間もない資格のため、まだまだ知名度は高くありません。
中小企業診断士のように経営者へのコンサルティングのための資格として、今後受験者を増やしていきたい資格です。
企業経営アドバイザー試験科目
(1)知識科目
① 企業財務:企業の経営分析や意思決定を行う際に必要な知識
② 企業法務:ビジネスを行う上で知っておくべき法律知識
③ 企業経営・企業支援:企業経営に関する知識及び中小企業を支援するための施策に関する知識
④ 生産管理:製造業の現場に即した助言や提案をする際に必要な知識
(2)実践科目
事業性評価に関する知識:
事業性評価に基づく融資、知的財産、外部環境分析・定量分析、内部環境分析、SWOT分析と経営戦略、事業計画
参考・引用URL:https://www.kigyou-keiei.jp/lp/bm_adv/(検定公式HP)
企業経営アドバイザー検定ってどんな資格?
資格の位置づけ
企業経営アドバイザー検定は、一般社団法人日本金融人材育成協会が主催する公的資格です。
企業経営アドバイザーは、ゴーイングコンサーン(継続企業の前提)に基づき、企業が成長を続けるための経営の支援を行います。
もちろん「企業経営アドバイザー」として働く以外にも、クライアントや取引先・ライバル企業の経営状況を把握するうえで必要な知識を習得する目的でも有効な試験です。
また、より高難易度な「中小企業診断士」を受験するうえでのステップとしても役に立つ試験です。
企業経営アドバイザー検定の受験資格とは?
受験資格はありません。
どなたでも受験できます。
企業経営アドバイザーになるためには?
筆記試験(知識科目・実践科目)合格後に、「対話力向上講習」を受講することで「企業経営アドバイザー」として認定されます。
企業経営アドバイザー検定って役に立つの?その業務とは?
企業経営アドバイザー検定は、業務独占資格ではありません。
内容としては企業の財務諸表分析力を測る「ビジネス会計検定」に近く、知名度もビジネス会計検定の方があります。
しかし、企業経営アドバイザーはよりアドバイザー実務により近く、
経理者への対話力・質問力・提案力
を養えることが特長です。
これを活かすための資格の役割を紹介していきます。
経営コンサルタントとしての活躍
「企業経営アドバイザー検定」の主たる目的は、やはりコンサルタントとして経営者へのアドバイザーとなることです。
中小企業の経営者は営業出身者も多く、「経営」に関する能力が乏しいことがあります。
そういった方々に対し、客観的かつ合理的な経営提案をし、コンサル料を得るのが仕事です。
経営コンサルタントには、「経営に関する知識」だけでなく、経営者からの信頼を得るための「コミュニケーション能力」も求められます。
信頼のない第三者に会社の重要な情報を開示することはしません。
しかしそれでは適切な提案をすることができず、結果として「アドバイザー失敗」となります。
そのため当検定は試験合格後に「対話力向上講習」が用意されており、より実務に役立てるようになっています。
企業の経営管理部門での活躍
他社の経営者へコンサルティングできるということは、自社の経営に対してもコンサルティングができるはずです。
もちろん企業内の場合には立場・役職によっては経営者に直接打診することは難しいかもしれません。それでも、管理部門の一社員として提案を行うことで、間接的に経営に影響を与えることは可能です。
そこで評価されれば、より経営に近いポジションが与えられ、ゆくゆくは直接的に経営に意見を言える立場になるでしょう。
メリットとしては、
自分の会社であるためより深く会社の動向を知った上での提案ができること
ですが、デメリットとしては、
雇用者である以上、忖度が必要でストレスがたまること考えられます
金融業界でのクライアントへの経営改善アドバイスとして活用
ちょうど「集団左遷!!」という金融機関をモデルにしたドラマが最終回を迎えていました。
主演の福山雅治が演じた役が、まさに「企業経営アドバイザー」が役に立つ仕事です。
銀行では融資先の経営状況によって融資額が変わってきます。銀行の営業マンは「融資額」が営業成績となりますので、より融資先の経営状況・事業計画が重要になります。
そういった視点でも「企業経営アドバイザー」は重要になります。
融資を検討するクライアントに対し、企業経営アドバイザーの知識を活かして、適切な経営改善アドバイスを行うことで、銀行の審査を通しやすくする役割を果たすことができます。
企業経営アドバイザーは独立できる?
企業経営アドバイザーだけでは不十分。中小企業診断士を目指そう!
「企業経営アドバイザー」が独立して目指すべきは「企業コンサルタント」です。
もちろん個人の知識や経験、営業力、コネクションによっては独立も十分可能です。
しかし、企業コンサルタントを目指すには、より上位の国家資格、
中小企業診断士
を目指すべきでしょう。
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知識面もありますが、国家資格だけあってクライアントからの信頼もより厚くなるでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
まだまだ知名度が低い試験のため、対外的な影響力は高くありません。
合格者も「中小企業診断士」合格のための腕試しとして受験されている方も多いようです。
しかし、「経営者への対話力・提案力・質問力」を養う試験というのは、非常に面白く重要な観点であると思います。
企業コンサルティングを実践する前のイメージ構築として、受験を検討してみてはいかがでしょうか。