マイナンバー実務検定の難易度は?メリットは薄いが資格マニアにはおススメ!?

マイナンバー実務検定の難易度は?メリットは薄いが資格マニアにはおススメ!?

目次

マイナンバー実務検定の難易度は?

<マイナンバー実務検定の難易度>

各級:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1日1時間程度の勉強で1~3ヶ月

過去の合格率・合格者数推移

 試験実施団体である「一般財団法人 全日本情報学習振興協会」公式からは合格率などの情報はありません。

 一部情報サイトでは2級で50%程度、3級で70%程度と流れていますが真偽は定かではありません。

 ただし、いずれも難易度はそれほど高くなく、最短で1週間程度、かかっても1~2カ月あれば十分合格水準に達することができるでしょう。

 

 

マイナンバー実務検定試験科目

 

マイナンバー実務検定試験概要

試験は年3回(6・9・12月)に実施しています。

 

 

マイナンバー実務検定ってどんな資格?

資格の位置づけ

 マイナンバー実務検定は、一般財団法人全日本情報学習振興協会が主催する公的資格です。

 マイナンバー制度は2016年1月より開始された制度で、国から「個人に12桁」「法人に13桁」の番号を付与するもので、個人・法人の識別に利用するものです。

 主に税金絡みで使用されるもので、企業は労働者や個人の支払先(法定調書対象)のマイナンバーを回収し、管理しなければなりません。
 しかしその取扱いは非常に繊細で、厳重な管理が義務付けられています

 まだ歴史が浅い制度であり、社会への影響度に比べて国の整備が十分ではないため、企業では「マイナンバー制度に詳しい担当者」が備わっておらず、混乱を招いています。

 そこでマイナンバー実務検定では、企業が義務とされるマイナンバーに関する対応業務を行う際に、円滑かつ正確・適切にマイナンバーの取り扱いができるように「実務」に関する知識を習得することが可能です。

 各級の対象者の想定は以下のとおりです。

3級:業務に直接携わらない一般社会人レベル
2級:企業・官公庁の管理・指導者レベル
1級:企業・官公庁の実務者レベル

 

 業務においての知識獲得にも役立ちますが、まだあまり浸透していない「マイナンバー」に関する知識を習得することで、自身の税務申告などの公的手続き面で役に立つこともあるでしょう。

 

マイナンバー実務検定の受験資格とは?

 受験資格はありません。
 どなたでも受験できます。

 

マイナンバー実務検定って役に立つの?その業務とは?

 2016年にマイナンバー制度が導入されるときには、

 「マイナンバーによってすべてが管理される!」という「黒船襲来!!」くらいのインパクトがありました。
 しかし導入から3年以上経って結局は、

 所得税のための従業員マイナンバー管理
 源泉税のための支払先マイナンバー管理

 

 程度にとどまっています。

 ある公務員の話によると、


プロジェクトは色々とあったが、気が付いたら「マイナンバーに関する部署」はどんどん人数が減らされており、新しいことを始める雰囲気ではない

 ということでした。
 地方公務員になると、国からの指示待ち状態で何も手出しができない状況らしいです。

 そういった現状ですので、「マイナンバー実務」は非常に限定的で、将来性はあまり高くないのが実態です。

 その中でも、当検定が役立つ業務などをご紹介していきたいと思います。

 

 

企業の人事部門で従業員のマイナンバー管理

 マイナンバー制の導入により、企業は従業員のマイナンバーを回収しなければならなくなりました。
 しかしその管理は非常に厳重で、取り扱いには様々な制限があります。

 そのため企業の人事部門では管理体制の構築やシステム改修対応・新規システム導入などが必要になります。

 こういった業務に携わるには「何をやらなければならなくて、何をやってはいけないのか」という法律の仕組みを理解している必要があります。

 マイナンバー実務検定で、マイナンバーに関する法律の基礎を学び、実務面での対応に役立てることができるでしょう。

 

 

企業の経理部門で個人支払先のマイナンバー管理

 社員のマイナンバー管理と同様に、源泉所得税の対象となる個人の支払先等に対するマイナンバー管理も求められます。

 多くの企業では、この業務を経理部門が担当します。

 個人に対して報酬等を支払うときには、法人が代わって源泉徴収を行います。
 その際に、対象者のマイナンバーが必要です。

 多くの企業では支払先の情報が「会計システム」に連動しているケースが多いため、これと「マイナンバー」を関連させなければなりません。
 そうなると、会計システムの改修が必要になり、そのためにはマイナンバーの知識が必要になります。

 また従業員と違い、第3者にあたりますのでマイナンバーを適切に回収することがより難しくなります。
 難しけれ難しいほど綿密な回収計画が必要となり、「マイナンバー制度」を詳しく理解していなければなりません。

 マイナンバー実務検定で学習しておくことで、業務を円滑に行うサポートになるでしょう。

 

 

法務・内部監査部門で社内のマイナンバー管理をチェック

 マイナンバーは重要な個人情報ですので、取り扱いには非常に大きなリスクが伴います。

 それだけに法務・内部監査部門は、人事や経理部門・個人営業部門などマイナンバーを取り扱う部門が適切に管理できているかチェックする義務があります。

 しかしそのためには「マイナンバーに関する知識」がなければ成立しません。

 当検定でしっかりと知識を身に付けることが大切です。

 

 

資格マニアにはたまらない!?難易度が低いのでコレクトしやすい!

 マイナンバーは個人にも法人にもかかわる資格ですので、自己研鑽として役立ちます。

 制度の有効性はともかくとして、「マイナンバー」自体の知名度は非常に高いため、話のネタとしても効果は高いでしょう。難易度も低いため、大きな努力は必要ありません。
 資格マニアとしては嬉しい条件が揃っています。

 3級でも7,000円と受験料の高さが少しネックですが、検討の価値はあるでしょう。

 

 

 

マイナンバー実務検定で独立できる?セミナー講師は可能だが…

 ここまでご紹介したように、「マイナンバー実務検定」の仕事での活用効果はとても薄いです。

 そのため、「マイナンバー実務検定を取得して実務経験を積んで独立!」という道はあまり考えにくいでしょう。

 あるとすれば、マイナンバーに関するセミナー等に講師として登壇することです。
 しかし、2016年のマイナンバー制導入時ならともかく、現在また将来的にマイナンバーに関するセミナーの需要自体低いと思われますので、あまり期待できないでしょう。

 

 

 

マイナンバー実務検定試験の受験を検討する方におススメの資格

法務系で就職・転職活動でアピールしたいなら!

 

法律系で就職・独立を目指すなら行政書士がおススメ!

 

個人情報保護士で網羅的な知識を習得!

 

 

 

おわりに

 いかがでしたでしょうか。
 今回は需要も知名度もあまり高くない「マイナンバー実務検定」をご紹介しました。

 当検定に合格したからと言って、就職先や人事評価にほとんどプラスになるわけではありません。また、ご自身の業務が飛躍的に効率化することもないでしょう。

 しかし資格や検定の目的は「自己研鑽」です。
 ご自身が「知りたい!」「おもしろそう!」「詳しくなりたい!」と思ったのであれば、積極的にチャレンジしてみるべきです。

 テキストだけでも読んでみて、ぜひ検討してみてください。

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