MOS(マイクロオフィススペシャリスト)は役に立つ?勉強方法や難易度を調べて効率的に取得しよう!
目次
MOSってどんな資格?
資格の位置づけ
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)は、マイクロソフトが認定する民間資格・国際資格です。
OS・Windowsに付随するソフトウェア「Microsoft office」に関する基本的・応用的操作能力を図る試験で、一定以上の能力の有無を認定するものとなります。
現在ほとんどの企業や大学でofficeが使用されており、特にEXCEL・WORD・Powerpointは社会人の必須スキルという位置づけになっています。
そのため、事務職・営業職・技術職と職種を問わず就職・社内評価に有利になる資格として注目を集めています。
MOSの受験資格とは?
受験資格はありません。
どなたでも受験できます。
MOSの難易度・試験内容は?
過去の合格率・合格者数推移
合格率・合格者数について公式のデータはありませんが、
スペシャリスト(一般)が80%程度
エキスパート(上級)が60%程度
と言われています。
また公式情報として、
2019年1月時点の累計受験者数は420万人
オフィスマスター※累計認定者数は85,291人
ということです。
※同一バージョン内で所定の4科目に合格した者に与えられる称号
MOS試験科目
① Word(文書作成ソフト)
② Excel(表計算ソフト)
③ PowerPoint(プレゼンテーション ソフト)
④ Access(データベース管理ソフト)
⑤ Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
各科目2010・2013・2016の3バージョンあり、1バージョン選択して受験します。
また、同一バージョン内①~③の3科目+④⑤いずれか1科目に合格することで、
マイクロソフト オフィス スペシャリスト マスター
の称号が贈られます。
バージョンごとの違いは?
MOSには2010・2013・2016の3バージョンの試験があります。
どれを受験しても資格の価値に大きな違いはありませんが、操作や出題形式、難易度に違いが生じます。
<操作>
操作に関しては、officeのバージョンの違いにより起こるもので、職場やご家庭でお使いのパソコンを買い替えたときやバージョンアップした際に苦労した方も多いのではないでしょうか。
操作面だけを考えるのであれば、ご自身がお使いのofficeと同じバージョンの試験を受験するのが良いでしょう。
<出題形式>
出題形式は大きく異なります。
2010は一問一答形式
2013は個別のファイルを完成させる「ファイル完成型」
2016は一つの複数のファイルを完成させる「マルチプロジェクト型」
と言われています。
<難易度>
個人差はありますが、一問一答形式の2010が最も易しいと言われています。
2013と2016は問題自体の難易度にそれほど差はありませんが、2013は問題の性質上、一つの大問で一つ間違えてしまうと、芋づる式に他の問題も間違ってしまう可能性が高いです。
そのため、2013の方がやや難易度が高いと感じる方が多いかもしれません
結局どのバージョンを受ければいいの?
受験するバージョンを選択するポイントは以下のとおりです。
① 職場や家庭で使用しているofficeと同じバージョン
⇒実務に役立てる目的で受験するのであればこれがイチバンです。
② 最新のバージョンである2016
⇒日々進化していますので、今後職場や家庭のofficeバージョンもアップデートするかもしないので最新が無難です。
③ 最も取得しやすい2010
⇒「とにかく合格したい!」という方はこちらがおススメです。
MOSの勉強方法は?勉強時間はどれくらい必要?
MOSの勉強方法は?独学でも大丈夫?
MOSには公認テキストも公認講座も用意されています。
そのため、独学も講座受講もどちらでも選ぶことが可能です。
難易度的には独学で十分合格可能ですし、ほとんどの方が独学での受験をしているようです。
MOSの特長として、
公式テキストが非常に優秀
ということが挙げられます。
よっぽどパソコン初心者でない限りは独学で十分だと思います。
公認テキスト・講座:https://mos.odyssey-com.co.jp/study/#howtostudy03(検定公式HP)
勉強時間はどれくらい必要?
勉強時間については、その人のパソコンスキルによって大きく変わってきます。
仕事ですでにofficeに触れている方は1ヶ月程度の学習で十分合格可能ですし、パソコン操作自体初めてだという方は6ヶ月近くかかる場合もあります。
しかし初心者の方は、同時にパソコンに触れる機会になりますので、あきらめずに合格までたどり着けば、今後にとても役立つでしょう。
MOSって役に立つの?その業務とは?
EXCEL:経理部門をはじめバックオフィス・営業管理部門など計数管理部門
EXCELは「表計算ソフト」として、企業の計数管理になくてはならない存在です。
経理部門はもちろん、人事・総務部門など人件費や全社コストを管理したり、営業管理部門で事業計画を策定するのにEXCELはほとんどの企業で使用されます。
よく使用されるのは「関数全般」「ピボットテーブル」「条件付き書式」「フィルター機能」などです。
特に関数・ピボットテーブルは計数管理・分析において必須スキルですので必ずマスターしましょう。
また製造業などの営業部門でも受発注管理システムとしてもEXCELが使用されることもあります。
Word:学生の論文執筆、企業の契約書作成など文書作成に幅広く活用
Wordは文書作成ソフトで、かつての「ワープロ」に近い役割を果たします。
そのため、学生が卒業論文を作成したり、企業で契約書やマニュアルなどの文書を作成したりと、幅広く活用されます。
また、文書校正機能や編集履歴機能が付いているため、単純なメモ帳より管理性が高いです。
企業においては法務部門をはじめ、クライアントと契約を交わす営業部門社員が活用する機会が多いでしょう。
officeの中では学生時代で触れる機会が最も多いのがWordだと思いますが、あまり知られていない機能が多々存在します。
MOSでそういった知識を習得し、他のビジネスマンと差別化を図ることが可能です。
PowerPoint:大学でのプレゼンテーションや営業の商談に役立つ
通称「パワポ」と呼ばれ、プレゼンテーションで活用されます。
大学での研究発表をはじめ、ビジネスマンがクライアントに提案する場などで使用します。
EXCELやWord、Accessに比べると感覚的に作業できるため、初心者でも比較的馴染みやすいのが特長です。
一方でプレゼンテーション機能で動きや変化をつける作業は、個人のセンスに左右されるため、学習に加えてある程度の経験が必要になります。
ご自身の研究成果や、自社の商品をアピールするうえで重要な役割を果たしてくれますので、MOSで基本機能を学習し、実践で慣れていくのがおススメです。
Access:大容量データを処理したり、業務効率化したり…事務職に役立つ
Accessはデータベース管理ソフトで、EXCELに似ていますが、より大容量のデータを管理するのに非常に役立ちます。
EXCELにも「マクロ」という機能によりデータベース処理を実行することができますが、Accessはこれを最適化したイメージです。
そのため、情報システム部門はもちろんのこと、顧客データや受発注データなどを大量に取り扱う営業部門や管理部門で役立ちます。
業務効率化・最適化の役割も果たしてくれるため、昨今の働き方改革要員としてはもってこいのスキルになります。
MOSで就職に有利になる?独立できる?
就職・社内評価への効果
これは確実に役立ちます。
いまやビジネスにおいてパソコンスキルは、語学と肩を並べるほどの必須スキルとなっています。
新卒でそこまで求められることは少ないかもしれませんが、中途採用になると応募要件にOfficeの能力が含まれていることが非常に多いです。
ただし、すべての仕事ですべてのOfficeが役立つわけではありません。
私はこれまで経理と不動産営業を経験しましたが、
経理の採用面接で「Wordが得意です!Excelは使えません。」と言われても困ってしまいます。
また、不動産営業でExcelが使えてもそれほどメリットにはなりませんでした。
事務職ならExcel、営業職ならPowerPointといったように、ご自身が目指す仕事・職種によって、マスターするソフトを判断するのが良いでしょう。
MOSを取得して独立できる?
MOSは「ビジネスを効率化」するためのものです。
パソコン教室を開業するなら別ですが、MOSを取得したからと言って独立に直結するものではありません。
ですが、独立するとなるとはじめはあらゆることを自分の力で行う必要があります。
事業戦略から収支計画、契約書の作成、クライアントへの営業提案・商談など、Officeの活躍機会に溢れています。
ビジネスにおいてはなるべく雑務・事務作業を効率化して、売り上げにつながる仕事に集中するかが重要になってきますので、
MOSは独立・起業において役立つ知識・スキルを習得できる
と言えます。
MOSの受験を検討する方におススメの資格
システムに興味があるならITパスポート試験!
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は民間資格の中では群を抜いて人気の「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」をご紹介しました。
マイクロソフトが主催する国際資格ということもあり、国際化するビジネス界において非常に注目を集めています。
本文ではあくまで「自分の仕事に活かせる科目を学習する」という観点でご紹介しましたが、学生や若手社員なんかですと、普段仕事で使わない科目を勉強して可能性や視野を広げる、というのも良いかもしれません。
参考書も充実しており、試験も数多く実施されていますので、気軽に学習しやすい資格です。
ぜひ受験を検討してみてください。