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社員の証明写真代を会社が負担するケース
企業活動において、社員の証明写真代を経費として支出するケースがあります。
と思うかもしれませんが、「業務上必要で証明写真が必要になった場合」には会社が経費として負担することはよくあります。
例えば以下のケースが考えられます。
① 海外出張のためのパスポート用証明写真
② 会社のHP掲載用証明写真
③ 会社で取得要請のあった資格試験用証明写真
④ 業務上必要な場合の運転免許証用証明写真
⑤ 事業者登録等に必要な証明写真
あくまでも、「業務上必要」「会社が求めた」という前提で、証明写真が経費として認められます。
単に私用の証明写真代を支給する場合には、給与として課税される可能性がありますのでご注意ください。
では、今回例として挙げたケースの勘定科目として何が適切か見ていきましょう。
証明写真代の勘定科目は?
① 海外出張のためのパスポート用証明写真
海外出張のために、パスポートを持っていない・有効期限切れしている社員にパスポートを取得させる場合、写真代を経費として会社負担にすることは問題ありません。
その場合、勘定科目は「雑費」として計上するのが一般的です。会社の管理会計によっては「出張費」として計上することも考えられます。
各社の経理ルールで定められた科目に区分しましょう。
② 会社のHP掲載用証明写真
会社のホームページ等で、「営業社員紹介」などとして写真が掲載されることがあります。会社のホームページ用写真ですので、当然会社負担の経費となります。
勘定科目は、ホームページ作成費用に含めて「営業促進費」「広告宣伝費」「ホームページ作成費」などに計上するといいでしょう。
ただし、金額があまり大きくない場合には、区分が煩雑になりますので「雑費」に計上する場合が多いでしょう。
③ 会社で取得要請のあった資格試験用証明写真
会社で取得要請があったり、取得推奨資格である場合、受験票貼付用に撮影する証明写真代は会社が負担することは問題ありません。
勘定科目は「研修費」「社外講座費」などに計上しましょう。
ただし、ほとんどが700円程度のスピード写真かと思いますので、これも同様に「雑費」に計上する場合も多いです。
④ 業務上必要な場合の運転免許証用証明写真
運転免許証は、一般的に業務外の日常生活でも必要であることから、業務上必要であっても証明写真代を支給しない会社も多いと思います。
しかし、業務上運転免許が必要で、必要社内規定で定めていれば、支給することは差し支えありません。
その場合、「車両関係費」や「交通費」などの科目に区分することも考えられますが、一般的には「雑費」に計上することが多いでしょう。
⑤ 事業者登録等に必要な証明写真
事業によっては従業員が専門的な資格を取得して「事業者登録」が必要になることがあります。
例えば、宅建業者の「宅地建物取引士」が代表的です。
こういったケースでは「雑費」として計上するのが一般的です。
おわりに ~金額僅少ならルールはシンプルに!~
いかがでしたでしょうか?
今回は「証明写真代」の勘定科目についてご説明しました。
ご覧いただいたように、証明写真を取得した目的ごとに区分するのが自然ではあります。
しかし、証明写真はスピード写真だと700円、「カメラのキタムラ」などの写真館を利用しても数千円程度ですので、まとめて「雑費」とルール決めすることも検討するべきです。
ほとんどのケースが社員が立て替えて後日精算する「経費精算」を利用すると思います。
あまり目的ごとに分岐を作ると、経理部門への問合せが増えたり、誤計上が多くて修正伝票が増えたりと、良いことがありません。
思い切って「証明写真は『雑費』」と分かりやすくした方が、運用しやすいです。
私がいた経理部門でも「全部雑費」というルールにしていましたよ。
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