宅建・宅地造成等規制法を7分解説でマスター!「法令上の制限」対策②

 

 宅建試験において「法令上の制限」は8問程度出題されます
 その中で、「宅地造成等規制法」は毎年1~2問出題されています

 「いろいろな法令の中の一つ」として捉えると覚えにくいですが、単独で見ると非常にシンプルな分野です。
 ここに時間をかける必要はありませんので今回、 

7分で宅地造成等規制法をマスターするための解説

 

 を作成しました。ぜひ7分で読んでみてください!

 

目次

「宅地造成等規制法」10秒まとめ

① 目的:崖崩れ・土砂災害によって宅地に被害が出ないよう、
     宅地造成工事を都道府県知事が見張る!
② 方法:都道府県知事が規制区域を指定
     規制区域内の宅地造成工事は都道府県知事の許可が必要
③ 対象:宅地造成工事規制区域内のうち一定条件を満たす工事
④ 勧告:宅地の保全、勧告・改善命令が出たり、報告を求められることも

 

 

「宅地造成等規制法」の目的は?(50秒で流し読み)

 古くから日本では、山を切り崩して住居を形成してきました。
 傾斜のある斜面に家を建てることはできませんから、一般に「切土」「盛土」という方法で、斜面を平らにして、家を建てています。

 しかしこの「切土」「盛土」はしっかりとした工事のもと行わなければ、崖崩れや土砂崩れといった災害を引き起こすことになります。

 最近では2014年8月に広島で発生した豪雨による土砂災害が記憶に新しいのではないでしょうか。

 こういった災害から宅地を守るための法律が「宅地造成等規制法」なのです。

 

 

許可が必要な宅地造成工事の条件は?(2分でしっかり)

 前述したとおり、宅地造成等規制法の目的は「宅地を崖崩れや土砂災害から守ること」でした。
 その前提で、以下の条件を満たす宅地造成工事が許可の対象となっています。

① 宅地造成工事規制区域内での工事である
② 宅地内の工事または宅地に変更するための工事である
③ 以下規模を満たす工事である
 A. 切土で、高さが2mを超える崖(30度以上の斜面)を生ずる工事
 B. 盛土で、高さが1mを超える崖を生ずる工事
 C. 切土と盛土を同時に行う時、盛土は1m以下でも切土と合わせて
   高さが2mを超える崖を生ずる工事
 D. 切土、盛土で生じる崖の高さに関係なく、宅地造成面積が500㎡を超える工事

※宅地造成工事規制区域とは、都道府県知事が「ここは宅地造成によって災害が起きそうだ!」として、指定した区域のことです。

 

 

どのような許可が必要?(1分でポイントを押さえる)

許可を受ける人

 造成主

 

許可をする人

 都道府県知事

 

届け出る時期

 工事に着手する前

 

勧告

 都道府県知事は、工事の施行に伴う災害を防止するため必要な条件を付することができる。

 

   

 

宅地造成工事規制区域内の保全(1分で十分)

 宅地造成工事規制区域内では、工事の有無に関係なく、「宅地の所有者」が崖崩れや土砂災害が起きないよう常に安全な状態を維持する責任があります。

 

 

 

過去問でおさらい!(1問1分)

2018年度過去問

次の中で誤っているのはどれか。

1.宅地造成工事規制区域内おいて、過去に宅地造成に関する工事が行われ現在は造成主とは異なる者がその工事が行われた宅地を所有している場合、当該宅地の所有者は、宅地造成に伴う災害が生じないよう、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。

2.宅地造成工事規制区域内おいて行われる宅地造成に関する工事について許可をする都道府県知事は、当該許可に、工事の施行に伴う災害を防止するために必要な条件を付することができる。

3.宅地を宅地以外の土地にするために行う土地の形質の変更は、宅地造成に該当しない。

4.宅地造成工事規制区域内において、切土であって、当該切上をする土地の面積が400㎡で、かつ、高さ1Mの崖を生ずることとなるものに関する工事を行う場合には、一定の場合を除き、都道府県知事の許可を受けなければならない。

 

<解答・解説>
1.正しい。
2.正しい。
3.正しい。
4.誤り。切土は2M超で許可が必要、面積は500㎡で許可が必要。

 

2017年度過去問

次の中で誤っているのはどれか。

1.都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地で、宅地造成に伴う災害の防止のため必要な擁壁が設置されていないために、これを放置するときは、宅地造成に伴う災害の発生のおそれが大きいと認められる場合、一定の限度のもとに、当該宅地の所有者、管理者又は占有者に対して、擁壁の設置を命ずることができる。

2.都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地において行われている工事の状況について、その工事が宅地造成に関する工事であるか否かにかかわらず、当該宅地の所有者、管理者又は占有者に対して報告を求めることができる。

3.都道府県知事は、一定の場合には都道府県(指定都市、中核市又は施行時特例市の区域にあっては、それぞれ指定都市、中核市又は施行時特例市)の規則で、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の技術的基準を強化することができる。

4.宅地造成工事規制区域内において、政令で定める技術的基準を満たす地表水等を排除するための排水施設の除去「工事を行おうとする場合は、一定の場合を除き、都道府県知事への届出が必要となるが、当該技術的基準を満たす必要のない地表水等を排除するための排水施設を除却する工事を行おうとする場合は、都道府県知事に届け出る必要はない。

 

<解答・解説>
1.正しい。
2.正しい。
3.正しい。
4.誤り。宅地造成工事規制区域内のため必要。

 

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宅建試験 法令上の制限解説

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