総合旅行業務取扱管理者の難易度は?国内との違いは?独立できる?

総合旅行業務取扱管理者の難易度は?どんな資格?役に立つの?独立できる?

目次

総合旅行業務取扱管理者の難易度は?

<総合旅行業務取扱管理者の難易度>

★★★☆☆☆☆☆☆☆

1日1時間程度の勉強で3~6ヶ月程度

 

過去の合格率・合格者数推移


※2019年度は、台風19号上陸のため東京・宮城会場が延期になりました。
 再試験は令和2年3月15日(日)に実施予定です。

 受験者数は毎年1万人前後を推移しており、若干減少傾向にあります。ちなみに、下位資格である「国内旅行業務取扱管理者」は1万5千人前後ですので、3分の2程度の受験者数です。

 合格率は、20~30%前後ですので、国内旅行業務取扱管理者に比べて10%程度低くなっています。

 しかし、受験者層は「国内」は学生が多いのに対し、「総合」はすでに旅行業に携わる「プロ」が多いので、実際には難易度はもう少し高いことが想定されます。

 

 

総合旅行業務取扱管理者試験科目

 試験科目は「国内旅行業務取扱管理者」に「海外旅行実務」が加わった形です。

<おススメの参考書>

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総合旅行業務取扱管理者ってどんな資格?

資格の位置づけ

 総合旅行業務取扱管理者は、旅行業法に基づき観光庁が認定する国家資格です。

 旅行業法は、

・旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保する
・旅行業協会の適正な活動を促進すること
・旅行業務に関する取引の公正の維持すること
・旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ること
(官公庁HPより http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sangyou/ryokogyoho.html

 

 を目的としています。

 これらの目的を達成するため、旅行業法の中で「旅行業務取扱管理者制度」を定めています。

 旅行業務取扱管理者は、事業所ごとに1名以上の選任が義務付けられており、取引条件の明確性・提供されるサービスの確実性など、旅行者の安全・明確さ・利便性を確保するために旅行業者を管理・監督することをその役割としています。

 ただし旅行業法上は「管理・監督」とありますが、実務的にはこれらの目的を念頭に置いたサービスを自ら提供する場合がほとんどです。

 イメージしやすいのは、旅行代理店(JTBやHISが国内大手)などの窓口業務です。

 なお、旅行業務取扱管理者には「国内旅行業務取扱管理者」と「総合旅行業務取扱管理者」があります。
 「国内」は「国内旅行のみを取扱う旅行業者」で選任されることができ、「総合」は「国内外の取り扱いを問わずすべての旅行業者」で選任されることができます。

 

 

総合旅行業務取扱管理者の受験資格とは?

 受験資格はありません。
 どなたでも受験できます。

 

 

総合旅行業務取扱管理者って役に立つの?その業務とは?

国内外旅行代理店・ツアー会社の窓口スタッフとして

 旅行代理店などの窓口で旅行客に旅の提案・手配を行う業務です。

 航空券や新幹線などの移動手段・宿泊・現地レンタカー・オプショナルツアーなど、お客さんの希望・予算などを考慮して、最適なプランを提案するのが主な仕事です。

 また、旅行における注意事項を漏れなく説明するのも旅行業務取扱管理者の役割です。

 特に海外旅行においては、パスポート・通貨・入国手続き・情勢・制限などを正確に伝えなければ、旅行の実施や旅行者の安全にかかわります。

 また、キャンセルや災害時・航空障害などによる影響については国内より海外は複雑になりがちで、何倍も手間がかかります。
 なんせ海外の交通機関やホテルなどを相手にするわけですから、言語や文化・慣習の違いにより思わぬトラブルにつながります。

 また、海外は安全な国ばかりではなく、内紛やテロ・宗教問題により入出国規制がかかることがあります。そういった旅行者の安全に関わる情報をいち早くキャッチし、正確に伝えることも大切な役割です。

 旅行業を専門にするプロフェッショナルとして、我が国最大の娯楽である「旅行」をプロデュースする仕事と言えるでしょう。

 

 

社員旅行・修学旅行などを対象にした法人営業

 旅行代理店の中でも従業な収益源となるのが、社員旅行や修学旅行などの団体客です。

 最近では一時衰退していた「社員旅行」も徐々に人気を取り戻してきたと言われており、この仕事の需要も増加しています。

 海外の団体旅行は、移動手段やホテル・観光地などの選択肢が国内旅行に比べて格段に増えるため、より幅広い知識が求められます。

 また国内旅行にも言えることですが、団体旅行は直前のキャンセルが多く、その手続きは非常に煩雑です。金額も全体で数千万円規模、キャンセル代だけでも数百万円規模になることもあり、綿密な計画が必要になります。

 またパスポートなどの入国手続きも国によって様々です。手続き期日や対象者・手段など、正確にお客さんに伝えなければなりません。少人数のお客さんでも大変なのに数百人規模となると、かなりの労力でしょう。

 旅行業取扱管理者としての知識・スキルとともに、円滑かつ効率的に業務を行う能力、お客さんと密に連絡をとる細やかさ、海外の情報を取り入れる収集力と、幅広い能力が求められる仕事と言えるでしょう。

 

 

総合旅行業務取扱管理者で独立できる?

語学に自信があれば現地で日本人向けのツアーコンダクター!

 海外で活躍したい方におススメなのが旅先案内人いわゆる「ツアーコンダクター」です。

 海外旅行に慣れない方にとって最も不安なのが海外での「言葉・文化の壁」です。

 「電車の乗り方も分からない」
 「お店やタクシーで詐欺にあうのではないか?」
 「怪しいところに連れていかれるのではないか?」

 

 など言葉や文化が違うことから生まれる不安は多々あります。
 そういった方々向けに、旅行業取扱管理者としての経験を活かした旅先案内人の仕事が可能です。

 インターネットや自動翻訳技術が発展したいまでも、「通訳」がいる安心感には勝りません。かなりのハイスキルが必要な仕事ですが、選択肢として考えてみるのはいかがでしょうか。

 

 

海外旅行をターゲットにしたライター

 海外旅行における各種手続きや現地情報は、いつの時代も非常に需要が高いです。

 現地の観光地やお店の情報は、現在はSNSなどで個人が発信・共有しており、旅行客も情報を得やすい状況にあります。

 一方で、予約手段や手続き方法などは、旅行業務取扱管理者として旅行業者に従事した方だからこそ発信できる情報があります

 もちろん現地情報も必要ですので、これらを組み合わせることによって有力な旅行情報媒体となります。

 フリーランスライターとして媒体から仕事を集めることもできますし、ブログやサイト運営・出版などで自ら媒体を作ることも可能です。
 ライターであれば副業としての活動も可能ですので、「いきなり独立は・・・」と抵抗のある方にはおススメの手段です。

 

 

総合旅行業務取扱管理者の受験を検討する方におススメの資格

まずは国内旅行業務取扱管理者から

 

 

おわりに

 いかがでしたでしょうか?
 今回は、旅行業唯一の国家資格である「旅行業務取扱管理者」の一つ「海外旅行業務取扱管理者」をご紹介しました。

 旅行業は最大の娯楽として、耐えることのない需要があります。
 一方で、金額も高額で、ある程度の危険も付きまとうのが旅行ですので、それを管理・監督するという業務は社会性・公益性もあります。

 また海外旅行業を経験することでその後国際的な仕事への展開も考えやすくなります。

 語学・国際文化を学ぶいい機会にもなりますので、ぜひ一度受験を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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