全国通訳案内士の難易度は?どんな資格?役に立つの?独立できる?

全国通訳案内士の難易度は?どんな資格?役に立つの?独立できる?

目次

全国通訳案内士の難易度は?

過去の合格率・合格者数推移

 2018年の受験者数は7,651人と、1万人を割りました。
 これは2018年1月以降、報酬を得て外国人に国内観光ガイドをする行為が通訳士の独占業務でなくなったことによる影響と思われます。

 合格率は言語・年度によってバラツキがあります。

 

全国通訳案内士試験科目

<1次試験>

<2次試験>
10分間の口述試験
⇒外国人観光客の関心の強いものを題材とした通訳案内のロープレ
(日本の観光地等に関連する地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄)

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全国通訳案内士ってどんな資格?

資格の位置づけ

 全国通訳案内士は、 通訳案内士法に基づき観光庁が認定する国家資格です。

 通訳案内士法によると、「全国通訳案内士」の役割は以下のように定められています。

(業務)
第二条 全国通訳案内士は、報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう)を行うことを業とする。

 

 要するに、「日本に来た外国人観光客のガイド役」ということです。
 いわゆる「通訳」との大きな違いは、「外国語が話せるだけでなく、日本の文化・歴史などを理解し、伝える役割がある」という点にあります。

 元々、報酬を得て外国人観光客をガイドすることは、通訳案内士の国家資格を受けていないと行うことができない「業務独占資格」として位置づけられていました。
 しかし、2018年1月施行の法改正により誰でも報酬を受けてガイドすることが可能となり、通訳案内士は「名称独占資格」となりました。

 こうした背景には、

 ① 通訳案内士の不足
 ② 多様化するガイドニーズへの対応

 

 という点が挙げられます。

 日本政府・経済としても訪日観光客は重要な役割を果たしているため、我が国の観光の価値を高める必要があります。

 全国通訳案内士は、需要が高いだけでなく、我が国のインバウンドを支える大切な役割を担っていると言えるのです。

 

全国通訳案内士の受験資格とは?

 受験資格はありません。
 どなたでも受験できます。

 

全国通訳案内士って役に立つの?その業務とは?

国内ツアーなどの添乗員

 全国通訳案内士の求人で最も多いのがこの仕事です。
 訪日観光客向けのツアー会社でガイド・添乗員として国内観光スポットを案内します。

 外国語で案内できることは前提として、案内するスポットに関する知識が非常に重要です。日本の地理・歴史はもちろん、現在の国際情勢・政治・経済など時事ネタにも精通していなければ、ガイドとしては不十分です。

 全国通訳案内士試験では、語学だけでなくこういった「観光」に関する知識を得られるという点で、他の語学系資格と一線を画しています。

 なお、バスやタクシーなどの免許を取得することで、さらに需要は拡大するでしょう。

 

留学生向け日本語教室講師

 全国通訳案内士の主目的とは若干それますが、外国人を対象にした「日本語教室」講師としての需要もあります。

 ガイドと同様ですが、日本に日本語を学びに来る外国人は、語学とともに「日本文化」を学びに来ている方が多くいらっしゃいます。
 単に英語が話せたり、留学経験がある講師ですと、この「日本文化」に関する知識が足りないことが多くあります。

 全国通訳案内士試験で日本の知識・歴史・文化を学ぶことができますし、観光ガイドとしての経験があればなお需要は高まるでしょう。

 

 

 

全国通訳案内士で独立できる?

フリーランスの外国人観光ガイドとして

 「通訳」や「ガイド」の業務には、法人や個人としての届け出や登録が必要ありませんので、容易にフリーランスとして活動することが可能です。

 最も難しいのは「集客」です。

 フリーランスとしてガイドを行うにおいての集客の方法は以下の2通りが想定されます。

① ツアー会社などとの業務委託契約
② facebookなどのSNS経由での集客
③ 過去のお客さんからの紹介

 

 ①は一番案件が来やすいですが、これではフリーランスのメリットがそれほど享受できません。
 ②が最近では王道ではありますが、完全にこれ一本で行うにはリスクが高いため、まずは土日の副業として始めてみるのがおススメです。

 ②で数年の経験を積んで、お客さんと連絡先・SNS交換をするなどしてネットワークが広がれば、あとは紹介のみで案件を獲得することもできるでしょう。

 なお、自家用車で案内する場合などは免許等に注意が必要です。
 参考URL:通訳案内士による自家用車を用いた通訳案内行為について

 

 

フリーランスで日本語教室

 こちらも観光ガイドと同様ですが、集客さえご自身で可能であれば簡単に独立可能です。
 観光ガイドと違い、一顧客が「単発ではなく継続」ですので、ガイドより集客はしやすいでしょう。

 こちらもやはりfacebookなどのSNSを駆使したり、ブログなどで外国語で日本を紹介する記事などを執筆したりして、そこから集客につなげる方法があります。

 集客の段階では副業として始めることが可能ですので、ある程度の見込みが立った後で独立することをおススメします。

 

 

 

おわりに

 いかがでしたでしょうか。
 全国通訳案内士は、インバウンド活用が重視される今の時代に適した資格です。

 「語学×日本文化」という他の資格にはない特徴をもった資格であり、「趣味」としても受験する価値はありそうです。

 業務独占資格でなくなったことにより、若干人気が下降傾向ではありますが、国家資格として「ガイド業務」に一定の価値を与えてくれることは間違いないでしょう。

 働き方としては「自由な仕事」としてまだまだ注目の資格、ぜひ受験を検討してみてください。

 

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