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独立・起業を目指す前に習得すべき知識が得られる資格4選!
日本の企業数は年々増加!簡単に成功できる!?
昨今、日本では「起業」が増えています。
東京商工リサーチの調査によると、2017年の新設法人数は13万件以上で、リーマンショックのあった2009年以降、毎年その数を増やしています。
これまで我が国は、他の先進国と比べて起業数が少ない状態が続いていました。
経済政策として政府も起業を推奨しており、事業によっては助成金・補助金を得られる場合もあります。
しかし一方で、「休廃業・解散・倒産」も約3万6千件(2017年)と一定数あり、当然ですが「起業して簡単に成功できる!」という訳ではありません。
起業するということは「すべて自分でやる」ということ
起業するということは、すなわち「経営者になる」ということです。
はじめは社員もほとんどいませんので、
営業
マーケティング
受発注
経理・財務
法務・各種届出
労務
システム
その他事務作業
などの仕事をすべて自分で行わなければなりません。
企業から脱サラ「起業しよう!」という方の多くが、
と、「稼ぐこと」以外は経験がありません。
企業の場合、
営業・事業部門と管理部門
が分かれており、それぞれプロフェッショナルが担当しています。
もちろん起業しても、
ということも不可能ではありませんが、相当な資金が掛かります。
先行資金が十分にあれば別ですが、起業の原則は「なるべくコストを抑えること」です。
ですので、多くのスタートアップ経営者もはじめはすべて自分でやっています!
今回、独立・起業して経営者を目指す前に習得すべき知識を得られる資格を厳選しました。
どれも売上には直接つながらない知識です。
「経営者としての最低限の知識」「会社を守るための知識」です。
どの事業でも共通して必要な知識になりますので、ぜひ検討してみてください。
その①「会計・決算書分析」ビジネス会計検定
まずは会計です。
「会計と言えば簿記じゃないの?」と思われたかもしれません。
しかし、経理歴10年の私が絶対的におススメする会計資格は簿記より「ビジネス会計検定」です。
簿記は、「決算書をつくる」ための資格です。
一方で、ビジネス会計検定は「決算書を読み解き、分析する」ための資格です。
経営者に必要なのがどちらかは一目瞭然ですよね。
何か新しいビジネスを始めようとするときに、競合となる会社の決算書というのは非常に重要な「参考書」です。
同じ事業で、どれくらいの利益率で、それくらいの流動比率で、どれくらいの純資産比率でできるのか。
また、マーケティングにおいても重要な指標になります。
簿記の知識も確定申告などで必要になりますが、わざわざ資格の勉強に時間を割く必要はありません。
実務に必要な知識はほんの一部なのに、簿記全体を勉強することは非効率でしかありません。
スタートアップ企業で必要な簿記の知識程度であれば、いまどきネットで調べれば分かりますし、経理経験のある知り合いに聞けばすぐ分かります。
なんなら私が低報酬でやってあげます。ご希望の方はメールかコメント欄からどうぞ。
以上から、私は起業・経営に必要な会計スキル習得には「ビジネス会計検定」をおススメしています。
詳しくは↓の記事で解説していますのでご参照ください。
その②「企業法務・コンプライアンス」ビジネス実務法務検定
次に法務です。
「起業」とは「会社をつくる」ことです。
では、
「会社」とは何かを知っていますか?
「会社をつくるために何が必要か」知っていますか?
「会社を会社と認めてもらうために何が必要か」知っていますか?
「取引をするのにやっていいことと悪いこと」を知っていますか?
あなたはこの問いに答えられるでしょうか。
スムーズに答えられた方はこの資格は必要ありませんので、先に進んでください。
一般的な企業では、これらは弁護士や司法書士、行政書士などの専門家が顧問として付いており、代わりに手続きを行って運営されています。
しかし、起業したてのスタートアップ企業では報酬を支払う資力がないため、経営者がなるべく自分で行う必要があります。
また、無事に会社設立できたとしても、自分の会社の行為が「実は法律違反だった」ということもあり得ます。
こういったトラブルを防ぐことも経営者の役割です。
もちろん法律の専門家ではありませんので、完璧にマスターするのは不可能です。
「これって手続き必要かな?」
「これって法律違反じゃないかな?」
と気づく力を身に付けるだけで、リスクを大きく減らすことができます。
ビジネス実務法務検定では、浅く広く企業法務の知識が習得できますので、経営者の法律導入本としては最適な資格となっています。
詳しくは↓の記事で解説していますのでご参照ください。
その③「情報システム」ITパスポート試験
続いてIT資格です。
今の時代、新たにビジネスを始めるのに「IT」を使わないビジネスを聞いたことがありません。
「農業」でさえもITを駆使しています。
古くからある大手企業なんかですと、いまだに「営業は足で稼ぐ!」といってITを全く知らない営業マンも存在します。
しかし、スタートアップ企業の経営者がそういうわけにはいきません。
自らプログラミングやエンジニアリングをできなくても、
「こういうウェブサービスを活用しよう」
と、事業に役立てるIT利活用は必須です。
そのためには、世の中で起きている「IT」についてある程度の知識が必要です。
「ITパスポート試験」では、まさに「ITを利活用する者」を対象に、IT・情報システムに関する基本的な知識を習得することができます。
また、ITパスポート試験は、「基本情報技術者試験」というIT系資格の一つですので、今後さらに上位資格にチャレンジすることで、自身の事業を「ウェブビジネス化」するきっかけにもなり得ます。
最低限の知識を得るだけでなく、自身のビジネスをランクアップさせることができるかもしれない「ITパスポート試験」、ぜひとも経営者におススメしたい資格です。
詳しくは↓の記事で解説していますのでご参照ください。
その④「経営総合力」経営学検定
最後に、経営者に必要なスキルを幅広く習得したい方におススメなのが「経営学検定」です。
前述した、会計・法務・ITを含め、労務・マーケティングの知識やスキルも学習できます。
と思われた方もいらっしゃいますでしょうか。
その通りです…。
強いて言えば、他の資格に比べて知名度が低いことと、全体的に「浅く広く」なので、当然個別資格をすべて網羅した方が、レベルは高くなります。
しかし、あくまで「最低限の知識がつけられればいい」という方は、こちらがおススメです。
その代わり、「合格すること」を目標にせず、「しっかり理解し、自身のビジネスに生かすこと」を目的に学習してください。
「こんな資格を持っている」対外的なアピールは必要ありません。
起業に必要なのは「実績と結果」です。
「実績と結果」をつくるための知識習得の手段として、資格の学習があります。
それを忘れずに、ぜひ独立・起業をお考えの方はチャレンジしてみてくださいね。