土地や家屋を購入・贈与により取得した際にかかる「不動産取得税」。
取得後6ヶ月~1年半ほどの間に都道府県から納税通知書が届き、納付します。
かなり高額にはなりますが、取得後かなり時間が経ったあとに支払時期が来ますので、支払の意識が薄くなりがちですよね。
今回は、そんな不動産取得税の税務上の取り扱いや、勘定科目・消費税について解説していきます。
目次
不動産取得税とは
不動産取得税は、
売買、新築、増改築、贈与、交換など
により土地・家屋を取得した際にかかる、
地方税(都道府県民税)
で、取得後6ヶ月~1年半くらい経つと、都道府県から「納税通知書」が到着し、納付書払いします。
税額の算出は、いろいろな特例はありますが、
固定資産評価額の3or4%
が基本的な計算方法です。
不動産取得税は土地・家屋の取得価額に含めなくてよい
一般的に、固定資産を取得したときにかかる付随費用は、当該固定資産の取得価額に含めます。
しかしながら、不動産取得税は土地・家屋を取得したときには原則掛かるものですが、取得価額には含めなくてよいこととされています。
なぜかというと、国税庁の通達で指定されているためです。
消費税基本通達 7-3-3の2
次に掲げるような費用の額は、たとえ固定資産の取得に関連して支出するものであっても、これを固定資産の取得価額に算入しないことができる。
(1) 次に掲げるような租税公課等の額
イ 不動産取得税又は自動車取得税
ロ 特別土地保有税のうち土地の取得に対して課されるもの
ハ 新増設に係る事業所税
ニ 登録免許税その他登記又は登録のために要する費用
理屈はともかく、国税庁が通達を出しているのですから間違いないですよね。
特に私のような個人で不動産投資をやっている人間からすると、不動産取得税はローンの対象外のため、購入してすぐに高額の出費になりため、かなり負担になります。
これが支払時の経費になると、所得税が少なくなったり還付されたりするため、非常に助かります。
不動産取得税の勘定科目は?
前述したとおり、不動産取得税は土地・家屋の取得価額に含めず、当期の費用(損金)として一括計上します。
勘定科目は「租税公課」勘定が適当です。
不動産売買を本業としている不動産会社ですと、「売上原価」に含めるため「不動産取得税」という科目を設定しても良いかと思います。
不動産取得税の消費税区分は?
不動産取得税は、それ自体が「税金」ですので、消費税の課税対象とはなりません。
「対象外」として計上しましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は不動産取得税の会計・税務上の取り扱いについて解説しました。
不動産会社でもなければめったに関わることのない税金のため、ベテランの経理経験者でも悩んでしまうかもしれません。
しかし、通達で取り扱いが明確に定められているため、調べてみると分かりやすいですね。
こういった通達をしっかり把握して、節税・正しい会計処理を心がけていきましょう。
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